記事引用元: https://www.military-spec-an.com/entry/SwissarmywoolServicejacketearlytype1967used
今回は、1960年代のスイス陸軍ウールサービスジャケットを分析します。
まだ制服を戦闘服として使用していた時代のものですね。
グレイのウール生地とポケットが隠しボタンになっているのが特徴です。
実際に兵士が使用していたものなので使用感がありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 スイス陸軍ウールサービスジャケット(初期型・1960年代)とは?
かつてヨーロッパの軍隊では、ウールの軍服を採用するのが常でした。
(それを真似たアジアの国も多かったです。😅)
殆どの国が日本より高緯度にあり、寒候期が長く続くため必然的な選択だったのかもしれませんね。
勿論スイス軍も例外ではありませんでした。
むしろ国土の殆どが高地に位置しているスイスでは選択肢は限られていたことでしょう。
今回のモデルはそんなスイス軍が大戦後に支給したサービスジャケット(制服)になります。
この型式の制服が採用されたのは1940年代という説もありますね。
自衛隊やアメリカ軍の制服とは違い、質素で戦闘をも考慮した作りになっていますよ!
さてさて、それはどんなウールサービスジャケットなのでしょうか?
今回は、スイス軍装備マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
各ポケットのボタンが隠ボタンなのが渋いですね。
腰ポケットがパッチポケットなのに注意。
背面
前面裏側
前面胴体部分のみライトブラウンのコットン生地製ライニングがあります。
背面裏側
襟周りレイアウト
中古品なので外側の生地はやや茶色く褪色していますね。
(内側の生地との色調差に注意!)
襟は専用のボタンとチンストラップで閉めることができます。
襟を立てたまま固定はできません。
でも、ある程度の風は防げそうですね。
前合わせはボタンのみ。
両肩のライニングには厚い綿製のパットが内蔵されています。
制服としての見た目の良さもそうですが、重量物の運搬も考慮されていますね。
左胸の内ポケット
ループとボタンで開閉。
向かって右側が開放されています。
右前見頃下部の小さい内ポケット
ボタンとループで開閉。
エポレット
テーパーなしのクサビ型
ボタンで開閉
胸ポケット
ボタンで開閉
ポケット中央にプリーツ、ポケット口に補強生地付き。
腰ポケット
パッチポケットでこちらはウール生地のタブとボタンで開閉
開閉は少々面倒ですね。
ウエストのベルトキーパー金具
後から別の生地を用いて手縫いされていますね。
袖
ほぼストレートです。
袖口は別パーツでマチ付き
ボタンで開閉調整。
背面裾中央にはスリットあり。
前見頃裾裏側下部のサイズスタンプ
前見頃裏側中央の血液型スタンプ
これって重要ですよね。
ウエスト裏側左側にある謎のスタンプ
裾裏左側のスタンプ
納入年度と製造所でしょうか?
エポレットの小ボタン
グレイのプラスティック製
前見頃の大ボタン
やや濃いグレイのプラスティック製
縦の溝は反射防止加工でしょうか?
袖口や内ポケットに使用されている小ボタン
グリーンのプラスティック製
皿型のイギリス軍タイプ。
襟には階級章もしくは兵科章を縫い付けてあった跡が!
襟裏側の独特なステッチ
背面中央や両サイドには、生地に余裕を持たせていました。
これならお直しで僅かにサイズを変更することもできそうですね。
今回のモデル(左:1960年代)と後期型(右:1980年代)との比較
外観では、生地色、袖口、腰ポケットが違っていますね。
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3 その特徴とは?
ウール生地はやや青味がかったグレイで、やや厚く防風性能と保温力があります。
デザインはエポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2で、ライニングは胴体前面のみですね。
スイス軍制服装備の特徴として、ウエストにベルトの脱落を防ぐ金具が縫い付けられていますよ。
今回のモデルは初期型とも言うべきもので、後のモデルより
- ウール生地のカラーが濃い
- ライニングはコットン製で一部だけ
- 両肩にパッドを内蔵
- 袖口が別パーツになっていてボタンで調整可能
- 各ボタンが平面的
という違いがあります。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧でスイス軍ものらしい上質な仕立てですね。
今回のモデルは中古品なので、一部で生地の起毛部分が擦り切れていました。
4 製造とサイズのデータ
製造・契約年度 1967年
製造場所 スイス
契約会社 スイス
製造会社 〃
材 質 ウール
コットン
表記サイズ 52B
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約46cm
着丈 約71cm
身幅 約56cm
袖丈 約61cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、どことなく大戦中のドイツ軍制服のイメージもありますね。
でも各ポケットのボタンが隠ボタン…というのが、いかにも戦闘服といった感じです。
着用すると全体的にカチッとした印象ですが、ラフに着こなしても様になる…ような気がします。😅
スイス軍装備のリエナクト(コスプレ等)に加えて、ファッションとしても活用できそうですよ。
ところが今回のモデルといえる初期型は、現在急激に減っています。
もし見つかっても程度の悪いものが多いですね。
それでもじっくり探すと、まだ程度の良いものが見つかるかもしれません。
探しているあなたは、ヨーロッパ物に強いSHOPか、ネットオークションをチェックしてみましょう!
(最も簡単な識別方法は、腰パッチポケットです!)
私は同じサイズのデッドストックを探してみたいと思います!
今回は少々古いスイス陸軍ウールサービスジャケットの初期型を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231220更新)
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参考:同じくスイスの古いウール装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のスイス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国のウールサービス装備(セーターを除く)に関する記事はこちらです。⬇︎
他の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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