記事引用元: https://www.military-spec-an.com/entry/UKgreendenimblouse1955deadstock
今回は、1950年代のイギリス陸軍デニム・バトルドレス・ブラウスを分析します。
残念ながら(?)戦後のモデルですね。
このデザインをを「カッコ良い!」と思うか思わないかは、あなた次第です!😃
保管ミスでシワが目立ちますが、デッドストックですよ!
目次
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1 イギリス陸軍デニム・バトルドレス・ブラウス(グリーン)とは?
イギリスは日本と同じ島国ながら、その緯度は日本よりはるかに北に位置していますね。
例えば首都ロンドン。
日本付近ではサハリンくらいの位置にありますね。
そのため日本より寒冷な気候なのが特徴です。
そのためでしょうか?
羊毛を主体とした衣類が発達していますね。
軍隊の装備品もウールを素材とした暖かい装備が主流でした。
(イギリス軍発祥のコマンドセーターが有名ですね!)
ところが世界中に植民地を有していたため、必然的に亜熱帯や熱帯装備もしっかり開発されていましたよ。
今回のモデルは、そんな比較的温暖な地域やイギリス本土の夏に使用するためのデニム製戦闘服(バトルドレス・ブラウス)になります。
開発は第二次大戦中なのですが、殆どそのままのデザインで戦後も使用されました。
さてさて、それはどんな戦闘服なのでしょうか?
今回はイギリス軍装備マニアのみならず、春秋のファッションで個性を強調したいあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
ボタンが目立ちますね。
デザイン自体は大戦中のモデルと大きな変更はありません。
背面
デッドストックですが袖には保管上のシワが多いです。
前面裏側
前見頃左側に内ポケットがありますね。
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはボタンですが、最上段に金属製のフックとループがあります。
襟のフック&ループ拡大
取り付け部は最初から手縫いでした。
(修理ではありません。)
内ポケット
デニソンスモックタイプ。
タグ
1955年度契約品
適正身長・胸囲・ウエストが細かく指定されていますね。
ボールペン?で数字も追記されています。
イギリス官給品生地を示すスタンプ
また大きな数字のスタンプも押されていました。
エポレット
テーパー付きのラウンド型
胸ポケット
ボタンで開閉
袖
テーパー付き。
袖口はボタンで開閉
マチはありません。
各ボタンは、ボタンのループをサークルワイヤーで固定するタイプです。
前見頃ボタン
エポレットボタン
袖口ボタン
イギリス軍伝統の裾ベルトも健在。
金属製のバックルで開閉
バックルは裾ベルトに縫い付けられていますが…。
ボタンで留まっているので取り外し・交換可能です。
ベルトの端末を通すループ
凝ってますね。
裾ベルトは胴体を一周パーツで、背面にはトラウザーズと連結させるためのボタンホールがあります。
脇には通気孔あり
刺繍で片側3個
でも完全に開いているわけではありませんね。
ボタン
オレンジブラウン(もしくはペールオレンジ)のプラスティック製
中央の金具は取り付け用ループ。
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3 その特徴とは?
デニム生地は、ホワイトとオリーブの組み合わせで全体的に淡い独特の色調になっています。
やや厚みがあって頑丈そうですね。
デザインは、大戦中のウール・バトルドレス・ブラウス(P40)が原型です。
大戦中のウール・バトルドレス・ブラウス(P40)
それをデニム生地に変更したのが、大戦中のデニム・バトルドレスブラウスですね。
このデザインを踏襲しています。
大戦中のデニム・バトルドレス・ブラウス
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2でショート丈、裾に専用のベルトが縫い付けられています。
面白いのはそのベルトの背面にボタンホールがあって、トラウザーズと連結できるようになっているところですね。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧ですが少々古めかしいところがあります。
(これは一つの「味」とも言えますね。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1955年
製造場所 イギリス
契約会社 イギリス
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 9
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約45cm
着丈 約60cm
身幅 約63cm
袖丈 約64cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルではありませんが、大戦中のデニム・バトルドレス・ブラウスは、一部がドイツ軍に鹵獲され海軍Uボート乗組員に支給されました。
宿敵イギリスの軍装ながら、乗組員には思いのほか好評で、のちにデニム・バトルドレス・ブラウスに似せた制服も開発・支給されたそうですよ。
なるほど狭い潜水艦内では、このショート丈が使い易かったのかもしれません。
ただこのデザインの衣類は戦後イギリス軍内でも急速に廃止されていきました。
確かに古めかしいデザインでもあり、現代戦ではや役不足だったのかも。🤔
それはともかく、実際に今回のモデルを着用すると、その着丈の短さに困惑します。
しかもウエストベルトが意外に面堂…いえいえ面倒ですよ。
(…かといって、外したままではだらしないですし…😅)
この点、イギリス軍バトルドレス・ブラウスを原型としたアメリカ軍M44ウールODフィールドジャケット(アイクジャケット)のデザインが優れているように思えます。🤔
それでもライダースジャケットにも通じるデザインは、春秋のファッションとしても使えそうですね。
(ただしコーディネートには工夫が必要です!)
勿論、戦後のイギリス軍装備再現のみならず戦中モデルの代替品にも適していますね。
軍装品マニアからファッションリーダーまでの幅広いユーザーにアピールできる一品です。
嬉しいことに、今回のモデルは現在でもデッドストック(勿論中古品も)が大手通販サイトで入手可能です。
ただ高額なので、誰でも購入可能…とは言えません。
探しているあなたは、まず資金を貯めましょう。
私はトラウザーズのデッドストックを探してみたいと思います。
今回は戦後のイギリス陸軍デニム・バトルドレス・ブラウスのデッドストックを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240116更新)
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参考:他のイギリス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
世界の単色装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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